太陽光発電の市場動向

 2000年頃に累積導入量が約1GWだった太陽光発電ですが、2010年には世界での新規導入量が16.6GWまで拡大し、2010年末までの累積導入量は約40GW(※)に達しています。

 この10年間で累積導入量は40倍に拡大したこととなります。

 この2010年の新規導入量は、2008年の6.1GW、2009年の7.2GWと比較しても2倍以上の値で、世界全体で環境意識の高まりとともに、再生可能エネルギーへの急拡大していることを裏付ける数値となっています

 ※出展:Photovoltaic power well on the way to contributing an important share of the future energy mix(EPIA 2011.5.4)

2012年以降も出荷量ベースでは増加が継続する見込み

 富士経済の調査によれば、2012年以降も日本・アメリカ・中国・インドなどが市場の牽引役となり、世界全体の太陽電池市場の市場規模は拡大が予想されています。

 富士経済のモジュール出荷ベースの太陽電池の世界市場の予測は以下のようになっています。

2011年 2012年見込 2030年予測 30年/12年
出  力 33,028MW 40,105MW 128,600MW 320.7%
金  額 4兆286億円 3兆209億円 4兆5,520億円 150.7%

出展:㈱富士経済

日本市場も引き続き堅調と予測

 日本市場についても以下のような予測がなされており、引き続き堅調と予想されています。

2011年 2012年見込 2030年予測 30年/12年
出力合計 1,450MW 2,500MW 8,500MW 340.0%
(住宅用) 1,200MW 1,500MW 5,000MW 333.3%
(産業用) 250MW 1,000MW 3,500MW 350.0%
金  額 2,200億円 2,500億円 3,800億円 152.0%

出展:㈱富士経済

金額ベースの増加は限定的

 出荷量ベースでは、世界市場、日本市場ともに2030年までの間に2012年比で300%以上の伸びが予測されている一方で、金額ベースでは同じ期間で150%程度の伸びに留まると予想されています。

 このため太陽電池モジュールのみならず、原材料や製造装置などの周辺産業でも価格下落の基調が続くものと考えられます。

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