グリーン電力証書

 再生可能エネルギーの環境価値のページで紹介したように、再生可能エネルギーによって作られた電力以下のような特徴を持つことから「電気そのものの価値」の他に「環境価値」という新たな価値を有しているとみなされています。

  • 発電時に化石燃料を消費しない
  • 発電時の温室効果ガスの発生がゼロもしくは極めて少ない

環境価値を証券化したグリーン電力証書

 この再生可能エネルギーから作られた電力のもつ環境価値を、電力そのものの価値から独立させて証券化したものがグリーン電力証書です。

 グリーン電力証書は、それ自体が価値を持つ証券なので電気と切り離して取引をすることが可能です。

 つまり、再生可能エネルギー発電所で作られた電力は、下の図のように「電力そのもの価値」と「環境価値(グリーン電力証書)」の二つに分けて取引されることになります。

グリーン電力証書の仕組み

グリーン電力証書の取引

 先に紹介したように再生可能エネルギー発電所の所有者は、その再生可能エネルギー発電所で作り出された環境価値をグリーン電力証書のかたちで販売することができます。

 環境価値の購入を希望する相手にグリーン電力証書を販売する場合は、その取引の成立と同時に、再生可能エネルギー発電所の所有者は、その設備で作り出した環境価値自体を手放したことになります。

 一方、グリーン電力証書の購入者は、下の図のように電力会社から供給される通常の電力を使用する際に、このグリーン電力証書に付与されている環境価値をあわせて利用することで、その電力を再生可能エネルギーによる電力とみなして使用することが可能となります。

 環境意識の高いイベントなどで、「このイベントに使用されている電力は全てグリーン電力で賄われています。」などの告知が行われている場合がありますが、このような取り組みはグリーン電力証書の仕組みを利用したものが多くなっています。

グリーン電力証書の利用

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