ニチバン、色素増感型太陽電池の長寿命化を可能にする封止剤を島根県産業技術センターと共同開発

 ニチバン株式会社(以下、ニチバン)は、島根県産業技術センターと共同で、色素増感型太陽電池の長寿命化を可能にする封止剤を開発したと発表しました。

 色素増感型太陽電池に用いられる封止剤には液状硬化型とHM(ホットメルト)型などのタイプがあり、それぞれ以下のような特徴を持っています。

液状硬化型

  • 熱硬化型とUV硬化型などの硬化方式がある
  • ペースト状のためスクリーン印刷やディスペンサー塗布などで様々な形状に容易に塗布が可能
  • UV硬化型はUVの短時間照射で封止可能なため、生産性がよく材料への熱ダメージが少ない

HM(ホットメルト)型

  • シート状樹脂を加熱溶融させて貼り合せるため自由形状への対応が難しい
  • 材料への熱ダメージを生じる

 今回開発された封止剤は、液状硬化型(UV硬化型)に分類されるタイプで、電解液に侵されにくい液状UV硬化型アクリル樹脂を主原料に採用することで、優れた電解液封止性と密着性を実現しています。

 また、液状UV硬化型アクリル樹脂は高い高温耐久性を持つとともに以下のような特徴も持っており、今回開発された製品を使用することで色素増感型太陽電池の長寿命化が可能になるとのことです。

  • 透湿性が低い
  • 耐電解液性に優れる
  • 色素増感型太陽電池材料(色素)への熱ダメージが少ない
  • 液状タイプのためスクリーン印刷やディスペンサー塗布に対応

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