ソーラーフロンティア、量産ラインを使い変換効率14.6%のCIS太陽電池モジュールを製造
ソーラーフロンティア株式会社は、商業運転されている量産用製造ラインを使用して製造したCIS太陽電池のチャンピオンモジュールで変換効率14.6%を達成したと発表しました。
このチャンピオンモジュールは同社の国富工場で製造された出力179.8Wのモジュールで、出力の認定は第三者機関であるアンダーライターズ・ラボラトリーズ・インク(UL)で行われたとのことです。
多結晶シリコン太陽電池へのキャッチアップが視野に
現在主流となっている多結晶シリコン太陽電池のモジュール変換効率はおおよそ15%(※)となっており、今回認定された14.6%という変換効率はこれとほぼ同等の値と言えます。
今後このチャンピオンモジュールと同等の製品が量産化されれば、CIS太陽電池の短所のひとつであった「結晶系シリコン太陽電池よりも変換効率が低い」という点が解消されることになります。
※:2013年4月現在の多結晶系シリコン太陽電池モジュールの変換効率は15%前後とされています。
(Shyam Mehta, Senior Solar Analyst, GTM Research “The module market landscape”, GTM Solar Summit 2013より)
今後の成果に期待
同社では、これまでにも30センチ角CIS薄膜太陽電池サブモジュールでの世界最高変換効率17.8%や、カドミウムを含まない薄膜太陽電池のセルでの世界最高変換効率19.7%などを達成しており、今後のCIS系太陽電池の研究開発に期待が持たれます。