JX日鉱日石エネルギー、ファーストソーラー社とのパートナーシップ契約の協議を開始
JX日鉱日石エネルギーは、同社と米国の太陽光発電メーカー・ファーストソーラー社が、ファーストソーラー社が製造を予定している米国テトラサン社の技術を用いた結晶シリコン系高効率太陽電池モジュールの日本市場での販売事業に関するパートナーシップ契約について協議を開始したと発表しました。
ファーストソーラー社は、カドミウム(Cd)とテルル(Te)を主原料とした、低コストの化合物半導体系太陽電池であるCdTe太陽電池により販売量を伸ばし、2009年には太陽電池生産量で世界一になったメーカーです。
CdTe太陽電池はコストの低さにメリットがありますが、モジュール変換効率が12%程度と結晶系シリコン太陽電池と比較して低いため、産業用などの大規模太陽光発電システムを中心に導入され、家庭用などの面積が小さく効率が重視する市場での販売は限定的なものとなっていました。
このため、先日ファーストソーラー社は、高効率の結晶系シリコン太陽電池セルを低コストで製造する独自技術の開発している米国のベンチャー企業であるテトラサン社を買収し、高効率シリコン系太陽電池セルによりCdTe太陽電池が浸透していない市場を開拓する決定をしています。
JX日鉱日石エネルギーは、2009年にテトラサン社へ出資し、筆頭株主として研究開発活動を支援してきており、今回のファーストソーラー社によるテトラサン社の買収にあたっても、ファーストソーラー社が全株式を取得することに同意しています。
このような経緯を踏まえ、JX日鉱日石エネルギーは、ファーストソーラー社が生産する高効率太陽電池モジュールについて、日本市場における独占販売権の取得を目指して協議を進めるとのことです。