JNCなど、世界的な供給過剰を受け太陽光発電用途ポリシリコン事業からの撤退を決定

 JNC株式会社は、同社とJX日鉱日石金属株式会社及び東邦チタニウム株式会社の3社が、共同会社を設立して取り組んできた太陽光発電用途ポリシリコン事業から撤退すると発表しました。

 太陽電池の主要市場の一つであるヨーロッパの経済が債務危機の深刻化から脱する兆しが見えない中、中国メーカーを中心とした太陽電池メーカーの設備増強が重なり、太陽電池は世界的な供給過剰状態にあり、太陽電池の主要材料であるポリシリコンでも供給過剰状態が継続する見通しとなっています。

 この市場環境の悪化による価格下落のため、採算性の回復が見込めない状況のため今回の決定に至った模様です。

 一方で、日本国内の太陽光発電事業は「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法」などの追い風を受けて堅調で、JNCもポリシリコン事業からの撤退を発表した同日に、子会社である千葉ファインケミカル株式会社を主体として太陽光発電事業に参入すると発表しています。

このページの先頭へ