シャープ、化合物3接合型太陽電池セルで世界最高変換効率37.9%を達成

 シャープは、『3つの光吸収層を積み重ねた化合物3接合型太陽電池セル』で、世界最高変換効率となる37.9%を達成したと発表しました。

 なお今回の変換効率の測定は、2013年2月に産業技術総合研究所(AIST)において行われたものとのことです。

 化合物太陽電池セルの変換効率については、4月9日に米国ボーイング社の子会社であるSpectrolab社が37.8%という値を発表し、2012年12月にシャープが達成した37.7%の世界最高値を更新したばかりでした。

 今回、シャープが世界最高変換効率を達成した化合物3接合型太陽電池セルは、2012年12月に当時の世界さ高変換効率を達成したセルと同じく下記の3つの化合物半導体層を組み合わせて構成されたものです。

  • トップ層:InGaP(インジウムガリウムリン)
  • ミドル層:GaAs(ガリウムヒ素)
  • ボトム層:InGaAs(インジウムガリウムヒ素)

 今回開発された太陽電池では、ボトム層を構成するインジウム・ガリウム・ヒ素の組成比を最適化することで太陽光の吸収効率を高め、前回発表された変換効率を上回る値を達成しています。

太陽光エネルギーと化合物3接合型太陽電池の感度の波長分布

化合物3接合型太陽電池セルの構造

画像提供:シャープ

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