日本写真印刷、色素増感太陽電池の市場創出を目指した実証実験を開始
日本写真印刷株式会社は、2012年度から2014年度の3年間でNEDOの助成金を活用し、カラフル性やシースルー性といった意匠性に優れたEneLEAF(同社と島根県産業技術センターが共同開発した色素増感太陽電池)を用いた、広告媒体やオフグリッド型照明といった高付加価値製品を想定した実証試験を行うと発表しました。
実証実験では、島根県産業技術センターの技術協力を得ながら、株式会社王将フードサービスや京都市と連携して、色素増感太陽電池の市場創出を目指していくとのことです。
王将フードサービスとの取り組みにおいては、王将四条大宮店(京都市中京区)に色素増感太陽電池の斜めからの入射光でも発電する特徴を生かした壁面発電パネルを設置し、従来のシリコン型太陽電池では設置できない場所での実用化を検証します。
京都市との取り組みにおいては、観光・文化的資源が集積する京都市岡崎エリアで、景観に配慮し、再生可能エネルギーを活用した街づくりを目指し、色素増感太陽電池を用いたオフグリッド型照明を展開します。
取り組みの中で、色素など新たな材料や設計技術を盛り込み、太陽電池の多色化や意匠性の拡張あるいは耐久性向上に関する検証も行われます。
また、2012年10月26日から28日まで予定されている「岡崎ときあかり~あかりとアートのプロムナード2012~」とも連携し、有効性を検証されます。
島根県産業技術センターとの取り組みにおいては、実証実験全般のデータ解析等の技術的支援のほか、色素増感太陽電池に使用する色素の多色化および一般家庭などの屋内での利用方法を検証を行うとのことです。